鼓動
2005年10月26日
先日、久しぶりに、ほんとうに久しぶりにバイクに乗った。
そらのてっぺんまで晴れていて、とても気持ちの良い日だった。
ふっと思いついて、友人を訪ねてみることに。
一夏、放置していたせいだろうか、クシャミを繰り返すエンジンをなだめ、
だましだまし走り出す。
ひとっきり走り回る頃には、エンジンはすっかり温まり、
いつもの心地よい響きをとりもどす。
風が冷たい。
山々には今年初めての雪。頂が白く染まっている。
北アルプスを眺めながら、ゆるやかに延びる国道を駆け抜ける。
エンジンの調子が良い。
まるでコマが回るように、フライホイールがごりんごりん回転している。
アクセルを、くん、と捻ってやると、
ちょっと遅れてエンジンが応えてくれる。
思うのだが、ハーレーダビッドソンの価値は、
このエンジンの価値ではないだろうか。
爆発する炎のエネルギーを、頑丈な金属の塊とボルトとで、
がっちり押さえ込んでいる。
一発一発の爆発が、確実にクランクを回し、
重たいフライホイールを転がし、路面を蹴っとばす。
頑丈で、無骨なエンジン。
しかも、このスポーツスターには、贅肉が無い。
がっちりしたフレーム、鉄で出来たフェンダー。
パーツの一つ一つに、必然がある。
広大な大陸を走り回るための、必要にして充分な機能がある。
この無骨さ、素朴な力強さを、
ひどくアナログに感じる時もあるが、それがまた、良い。
久しぶりに乗るからこそ、このバイクの良さが見えてくる。
そう考えると、乗っていなかった時間さえ、
大事に思えてくるから不思議なものだ。
こうやって無事バイクに乗れていることに、感謝。
良い休日である。