思いがけない友人の来訪
2004年05月30日
二日酔いの頭で、ほうけて過ごす土曜日の午前。そこへ、携帯が鳴った。東京に住んでいる、十何年来の友人からである。
彼は、BMWに乗っている。今日は乗鞍高原でBMW乗りのミーティングがある、松本に寄るのでちょっと出てこないか、と言うのだ。是も否もない。旧友の来訪は、いつだってうれしいものだ。早速、時間を決めて、待ち合わせる。
駅のロータリーで待ち合わせて、スポーツスターを乗り付ける。2台のバイクを並べて停める(H-Dと、BMWしかもKシリーズという、異色の組合せである)。久しぶりの再会を喜ぶ。腹が減った、と彼が言うので、イベントが行われている近くの公園まで移動する。
この日、松本市の『あがたの森公園』では、 クラフトフェアまつもと というイベントが行われていた。年に一度、ハンドクラフトのアーティスト達が集まり、野外クラフトフェアを行なっているのだ。ちょっとしたお祭り気分である。
お互いの近況を語り合いながら、会場内をぶらつく。ティピから、コーヒーの香りが漂ってくる。サモサをパクつき、コーヒーを一杯入れてもらい、芝生に座り込んでくつろぐ。隣では銀細工の体験工房をやっている。向こうでは車座になって、太鼓を叩いている。おばちゃんが歩いていく。子供は走っていく。あちらこちらで、おだやかな笑い声。
わたしたちはいつも、別々の道を走りながら、こうやって、ごくたまに再会する。深刻な話をするでもなく、とりとめもなく近況を語る。そして、何となく安心したような気になれる。彼も、わたしも、ずっとバイクに乗ってきた。ステップを踏ん張り、倒れないように走り続けるのが、バイクである。お互い、ここまで無事に走って来れた。また、次に会う時まで、走っていけるように。
国道で、いつもの様にクラクションを2度鳴らし、片手をあげて別れる。彼は乗鞍に向かう。
わたしは、そうだな、もう少しぶらついて帰ろう。
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