883と1200、どっちがいいのか?(その3)
2004年05月18日
前々回に続いて、883と1200、どちらが良いのか検証してみる。
キャラクターの違いは、長距離を走ったときに顕著になる。
ごく私的に言って、1200で一般道を疲労を意識せずに乗れる距離は、片道60Km、往復120Kmくらいではないだろうか。休日の昼過ぎに家を出発して、一般道を一時間ちょっと走り回って、どこかでお茶して、また走って帰って来るくらいの距離だ。これくらいなら、ライドする楽しさに満足して、なおかつ緊張や疲れを感じずにすむ。もちろん、私より体力のある人は、もっと距離を伸ばす事が出来るだろう。
なぜそんなに疲れるのか。
まず、883よりも振動が大きい。走っているうちに、振動で手がしびれて来る。お尻も痛くなってくる。一番楽しいスピード域では、ミラーなんか見えやしない。精神的にも、緊張を強いられる。
次に、なまじっかハイギアードになっているため、一般道ではかえってぎくしゃくする。一般車の後ろを走るのは苦痛だし、かといって先頭に出ると、勢いでどんどんスピードが出てしまう。なんというか、ギアのつながりが日本の道路事情にマッチしていない感じなのだ。(余談だが、一時期、MAZDAのプロシードというピックアップトラックに乗っていたとき、同様に感じた事がある。大陸的なのだ)
さすがに高速道路では、パワーがメリットになる。100Km/hくらいからでも、アクセルを開ければドカドカいいながら加速していく。140Km/hを超えると、風圧が厳しくなって来るが、それでも開ければもっとスピードは出そうな感じだ。いつでも全開にしていたら、免許の点数がいくらあっても足りなくなるのだが、直線で意味も無くアクセルを開閉してみたくなる。またそれが楽しい。
1200は、言ってみれば短距離走者なのだ。鋭い、スタートダッシュ。あふれるトルク。確かに速い。ただし、長時間は持たない。乗り手の技量と、体力を要求する。
883はどうかというと。これが何とも緊張に欠ける。加速もそれほど良いわけでもないし、振動もそこそこのレベルだし。だからこそ、気負わずにライドする事が出来る。大雑把に言って、片道100Km、往復200Kmくらいまでは快適に楽しめる。これは、午前中に出発し、2,3時間走り回って、お昼を食べて、また走り回って、帰宅直前にガゾリンを補給といったイメージだろうか。刺激が少ない分、ゆったりと乗れて、人に優しい。全開にしてもムチャな事にはならないので、安心してアクセルを開けられる。ギア比も程よく、一般道で車の流れをリードする程度には速く走れる。私の友人は、「酔っぱらっていても乗れるくらい楽チンだ」などとほざいている(ほめられた話ではないので決して真似をしないでください)。体力のある人なら、一日で300〜400Kmは走るかもしれない。もっとも、それ以上のロングライドを狙うなら、カスタムが必要になってくる。
883は、例えるならばジョギングマシンと言ったところか。マイルドでスムーズ。人によっては一日中でも同じペースで走っていけるほどの、楽チンバイクである。
これは、あくまでも私の独断と偏見によるスポーツスター同士での比較なので、ビッグツインは考慮していない。スポーツスターを『ハーレーの入門マシン』と思っているのなら、考え直した方がいい。スポーツの楽しみ方と、ビッグツインのそれとはまったく別物だ。
まあ、最終的にどちらを選ぶかは、個人の自由だと思う。ただ、購入してから迷いが出ないように、しっかり考えた方が良い。
この記事が、883と1200のどちらを選ぶか悩まれている方の、参考になっただろうか。
一人でも多くのスポーツ乗りが増える事を祈っている。
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